ACTってなーに?|そのコンセプト
2014年度にスタートしたアート・コミュニケーション・トレーニング(ACT、旧称SST)は「人と人とが関わりながら生きていくために」をテーマとする、湯河原町発のコミュニケーション教育の一環として、今年度、10年目を迎えました。
描く、作る、聞く、話す、書く、そして考えるといった様々な「アート体験」を通じて、自分自身や他者、そして社会との関わり合いの中で生きていくための力を学ぼうとするプログラムです。
このプログラムでは「試行錯誤」や「紆余曲折」そのものをクリエイティブな行為として推奨しています。また、ここでの個人作業・共同作業が、目標(課題)を達成するための手段ではなく、作業することそれ自体に価値があるという考えも含まれています。
そして、この時間に生じる「生徒一人ひとりのトライ・アンド・エラー」を共感をもって支持し、それを創造性としてクラスや先生方と共有しています。
「他者との比較による自信(=優越感)」ではなく、自分への信頼によりGOサインを出し、目の前にあるものに挑み、たとえ失敗しても自分を認めてあげられること。それらを繰り返していくことで「自分自身に信頼感」が生まれてくると考えています。
「上手くいく根拠はないけれど、やってみていい」と自分に思える。
ここではその自分への信頼感を自信と呼びたいと思います。
その過程で「身をもってわかること→知る」、つまり、実体験から得た知恵が意識され、蓄積され、それらが次の機会に活かされることこそが「成長していくこと」と言えるでしょう。
世界の大きな変化の波の中で生活の変容を余儀なくされている現在において、「人と人とが関わりながら生きていくために」というACTの主題はこれまで以上に重要なものになっていくと考えられます。
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