まなびとチノサン

あそびアート研究家

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ACT REPORT|フロッタージュ

1920年代にフランスで始まったシュルレアリズムの絵画技法の1つであるフロッタージュ。簡単にいうと表面の凹凸を紙に写し取っていく技法です。このワークではベニア板と植物をフロッタージュします。 表現をしようとしないこと。 上手く描こうとしないこと。自分を消すほどに集中し、目の前のものと丁寧に向き合うことで、はじめて見えてくるものがあります。今年は史上初の3学年で実施!生徒は何を感じたでしょうか。「誰ともしゃべらずにとっても静かな時間を過ごしながらただ目の前のことに没頭して作業した。自分の1つ1つの動作が紙に表されていて面白かったし、不思議だなと感じた」「少しずつ集中して、身体は動いているけど意識が抜けていくような感覚があった」「集中しすぎて頭に何もなかった」「静かだなと感じた。静かなところで静かに何かをやることっていいなって思った。透明になったような感じでとてもよかった」「ずっと無心で描いていて、リラックスして眠くなった。こういう風にリラックスするのも大切だなと気付かされた。教室中に鉛筆の音だけが響いていて、すごく良い雰囲気だと思った」「黙々と、静かに作業していて、何か自分がどこにいるのか、分からなくなってしまった。葉の形が出てくるとそれをもっとはっきり見えるようにしたいと探求している自分がいた」「周りのことを考えないで静かに板と向き合って作業できて楽しかった。たまには心を落ち着かせることも大事だと思った」「集中力はないと思っていたけど一人の作業ができた。成長を感じた(自分に)」などなど。

ACT REPORT|ふちどって!

1年生の2回目は自分と向き合うソロワーク。ある図形をオイルパステルで丁寧に何重にもふちどっていきます。最後に全員の作品を黒板に並べて鑑賞。同じ形をただふちどるだけの作業なのに同じような作品は1つもありませんでした。それを見た生徒たちは「みんな同じことをしていたけど、全然違った。全部同じ状態で始めたのに全然違った。前回は自分のことを伝えるものだったけど、今回は個性」「一人ひとりが全然違うなと思った。近くで見るのと遠くから見るのとでは見え方が全然違った」「わざわざ人に合わせたりするだけじゃなく自分の個性をもっと出してもいいのかな〜と思いました」「”人それぞれの個性”と言えば簡単だけど、人を傷つけるのも個性だからそれも尊重するとは思えないので、そこの違いに気をつけたいです」「自分が好きな色を選んで描いて、34人もいるからさすがにかぶると思っていたんですけど、誰ともかぶってなかったので驚いた」「今の自分と過去の自分も違う個性を持っていって、成長したから得られるもの、逆に未熟だから解ることもあるんだなと感じました」「今日はやったことは自分の中のものがそのまんま出たように感じました」「力を入れすぎて手もふやふやだし、なんかつかれた。手もめっちゃよごれた。でも楽しかった!なんかめっちゃ集中できた!なんかつかれた」などの感想を書いてくれました。

ACT REPORT|マシュマロ・チャレンジ

お待たせしました!2年生の1回目は、コロナ感染拡大防止対策のために6年生の時に実施できなかった「マシュマロ・チャレンジ」。グループで相談をしながら仮説を立て、スパゲッティの建築物を作ります。そして、その頂上にマシュマロを乗せてその高さを測ります。これは世界中で行われているワークで、最高記録は99cmだそうです。トライ・アンド・エラーをテーマに「上手くいくか分からないけどまずはやってみよう」「上手くいかなかったらやり直そう」という小さな失敗と挑戦を楽しみながら積み上げていきました。みんなの感想を見てみましょう。「友だちとの仲が深まった気がした。楽しかった」「難しく物事を考えすぎずに、シンプルな考えを何回も試して成功に近づけていくと良いと思いました」「班のみんなと楽しくできたし、色々と考えるのが楽しかった。時間内に完成できなかったけど、みんなとできてよかった」「全員の意見を聞きながら進行していくのがとてもたいへんでした。最後に76センチのタワーが立って嬉しかったです。普段はあまり話さない人たちとたくさん話せたし、協力もしてすごく楽しかったです。笑いが絶えませんでした」「結果は失敗したけど、何度も挑戦できたので楽しかったです」「自分たちで構造を考えてチャレンジしてとても楽しかったです。たくさん笑った。最後にパスタを立たせることはできなくて悔しかったですが、貴重な体験ができてよかったです」「班のみんなとは最初は気まずい雰囲気だったけど、完成していくにつれてみんな笑っていてとても楽しかったです」「トライ&エラーは最初は簡単だと思っていたけど、やってみたらすごく難しくてびっくりしました」「想定と実際は大きくちがってしまうこと。そして、できたものよりも捨てるものの方が多いということが分かりました。とにかくチャレンジするという考え方やたくさん失敗することが大事なんだなぁと思いました」